社会人(ようやく独り立ち。人として成長期)



  不安でいっぱいのまま、いよいよ社会人としての第一歩をふみだす。めぐちんは病院の事務として採用された。いわゆる「医療事務」。具体的な仕事は一般的な受け付け・会計などの仕事もあるけれど、メインは保険請求。患者さんからは一部負担金を算定するけれど、その残りは各保険者へ規定にしたがい請求する。その元となるのが「レセプト」。日々そのレセプト作成の準備と作成後の点検・提出が主な仕事。

  まず、医療機関に就職して思ったのが、、、ここは外国?、、、というのも、周りを飛び交う医療用語(検査名、処置名、薬剤名、保険用語、各種略語、、、)横文字から聞きなれない言葉が飛び交う、飛びかう。いくら聞き取ろうとしてもききとれず、まるで外国にきたようでした。
  また、事務といってもうちの場合事務的能力さえがあればよい、、という
わけではなく1年目はとかく人前で発言したりとか、研修での議長などの役割とか、、が山ほど。人前にたったり、リーダーシップのない私はとにかく苦労のしどおし。
  毎月始め保険請求残業が始まる、、、。月に1回の仕事なのでなかなかおぼえられない、、。もうその時期はほんとにわたしの頭の上にだけ暗雲がたちこめてるような気分。同じ間違いを指摘されるたび、、、自分はほんとにばかなんじゃないかな、、、って思ったよ。


  誰かが「まず仕事は1年、1年頑張れば流れがみえて楽になる」という言葉をきいた。確かにそうだ。1年を過ぎると今まで覚えた1つ1つがつながって応用がきくようになってくる。仕事もかなりまかされるようなる。そして始まった残業の日々。めぐちんの配属は入院医事課。比較的残業も多い。おまけに事務の仕事とは思えない「ベット・コントロール」という仕事はストレスも多い。各診療所・外来のDrと病棟の間をとりつぎベット全体をコントロールし入院をふりわけていく。この仕事をある程度自信をもってできるようなるのにさらに1年以上かかったなー。

  仕事も一段落つくと、ふともの足りなくなる。そこで昔好きだった卓球を再開することに!


  詳しくは上記の歴史をよんでみてね。
  今まで人間関係は仕事中心だったのが、他職種までひろがる。体を動かすのもストレス発散。
だから残業でどうしても参加できないときは、ぐろぐろ。

  卓球サークルを始めてしばらく、やっぱり柔道への思いも断ち切れていませんでした。そんなころ「インターネット柔道普及協会」というのがありまして、、、そこで関東で第2回オフ会がひらかれることになりました。第1回目の報告は少人数で和気あいあいとした感じだったので勇気をふりしぼって参加することにしたのです。
           

↓  詳しくは  ↓

  すごく楽しかったけど、あれ以後はとんと柔道する機会もないですね。なにせ気楽にできる場所と相手を探すのが難しい、、、そんなスポーツです。
  仕事もどんどん、いろんなことをまかされる。自信がなくても「大丈夫」と励まされ、ひとつひとつステップをあがっていく感じで自分が成長してくのがわかる。その一方で責任の重さを感じちょっと重荷に。そんななかいやいや、労組の支部の役員となった。役員になると団交参加の回数が増える。しかも団交は卓球のある水曜日。春闘時はほぼ毎週の団交で卓球に参加できずストレスピーク!でも労組活動を積極的にとりくんでいる人はほんと尊敬!彼らの活動があって、うちの労働条件は確実によくなってきている。うちは病院でありながらストもある。看護婦さんの労働条件はまだまだ改善の余地が多々。

   ある日テレビをみていたら、、、槍ヶ岳の頂上の風景がうつった。狭い頂上にたどりついた人たちがほこらしげに映っていた。わたしも登りたい!、、、といっても登山経験全くなし。みんなに無謀だと言われながらもテントと寝袋担いで初チャレンジ!、、、が、横尾までたどりつきテントをはる、、、すると無情にも雨が、、、明け方ハッと気がつけば、テントが水溜りに半分浮いてる状態、、、あわてて持てる物もって脱出。テントも寝袋もぬれてしまった。仕方なく雷のなか下山、、、。
  悔しくて翌年再チャレンジ!、、、がー!また雨、、、。仕方なく後日出なおし。今度は雨でも強行とテントをもちながらも山小屋覚悟。いよいよ横尾より先未知の世界へ!テントに大きな荷物を置き去りにし、軽装備で天狗岳周りで槍ヶ岳に向かって縦走。さすがに険しくなってくるとすぐ息がきれる。
途中夏でありながら雪や雷鳥などを目撃、、、。がー!縦走中また雨が!黄色の派手なカッパを着る。するとそこにまた悲劇。なぜか山に小さな虫が大発生。それが花と見間違いカッパにみんなむかってくるのが、そりゃもう気持ち悪いくらいカッパに150匹ぐらいはりついたんじゃないのかな。もう雨と虫でふんだりけったりのなかなんとか槍ヶ岳に到着。いよいよ夢にまでみた3度目の挑戦、頂上をめざす。そこは命綱なしで、はしごやロープ、杭を利用し登る。一歩足を滑らせばそこにあるのは「死」。でも人間そんな状況になると、普段おっちょこちょいの私も慎重になれるね。短いタッパ-というハンデを乗り越え、頂上到達! 感動!  しかーし、雨でふもとへの視界はゼロ。さっきの虫がここにもいる。 それでもこの達成感は登頂した人にしか味わえないと思う!

 ふとしたきっかけから「新宿〜青梅(43キロ)かち歩き大会」に参加した。これはただ43キロ歩くだけではなくまったく飲まず食わずで歩きとおす大会。初参加の時は今ほど運動してなくて不安の参加。最初の5キロは500人ずつでペースを保って歩くのだけど、その後は思い思いのペースで2000人弱が歩く。最初は快調!が、ちょうど半分きた辺りでがくっと疲れが、、、ペースダウン。でもマラソンと違って歩くだけなのでなんとか進む。が、30キロ地点からがまたつらい。最後は1キロごとに黄色い旗があるのだけれど、もう黄色っぽい旗が全部それにみえる。健脚のお年寄りや小学生にぬかされる、、、つらい。8時半に出発し、17時半にようやく青梅到着。制限時間18時半にはぎりぎりだったけど、初挑戦で初完保!よしとしよう。到着後あったかいカルピスとアンパンをもらって食べる。甘くてほんとおいしかった。しかし、そこは「青梅」そこからまた電車で自分の部屋へ帰るのも試練でした、、、。階段は泣けた!
  翌年、前回チャレンジした時はもうこんな体験1回で充分!って思ったのに、時間がたつとそんなのも忘れまたチャレンジしたくなった。多少仕事帰り歩いたりして、訓練し時間短縮を目標に挑んだ!がー、なんとちゃんとした靴をはいていくのを忘れる。25キロ過ぎまでは前回よりはるかに快調ペースでつきすすむ。ところがそれをすぎた頃左足に違和感が、、、。靴のせいか、痛みがはしる。かばいいつつペースダウンして歩く。だんだん痛みが強くなる。でも、完歩したくて無理して30キロ後半まで歩く。あとちょっと。でも痛みがピーク。残念ながらリタイアした。しかもその後数日足をひきずって歩くことに! 最近運動して体力もついて、ひそかに再チャレンジをねらってる。(笑)

かち歩きphoto


  わたしはずっと職場では自分のプライベートをださないでいた。でも、それは損であることを学んだ。労組の役員を2年目引き受けるとき、「卓球のわたしにとっての大切さ」を訴えた。するとちゃんと考慮してもらえるようになった。仕事も「苦手」なことと「得意」なことを主張するとちゃんと「得意」なことがまわってくることがわかった。いろんな「おかしい」とか思ったことも言葉にだせば改善していける。この頃から仕事にも大分なれ自分の主張をできるようなってきた。

  急に思い立ってテニスを始めた。ちょうど同じ職場ののむのむと意気投合し、池袋の駅ビル屋上でレッスン開始。、、、がー!始めたのは冬。しかも屋根のない屋上。さ、さぶい。でもそんな季節だからほぼワンツーマンでレッスン。そして思ったこと。「卓球とテニスは両立できない!(少なくとも私は)」。ただでさえ運動神経がにぶい私は、テニスをすると卓球打ちになり、卓球やるとテニスにひきずられる、、、。う〜む。でも、1年もやってるととりあえずお遊びラリーぐらいはできるようになった。でもテニスって卓球と違って気軽に打てる場所がないのが難点かな〜。これを読んでる人で遊びでテニスをすることがあったらさそってね〜。

  めぐちんは田舎育ち。ほんとは都会の暮らしより自然のある田舎が好き。たまたま区報をみたらなんと区民農園申し込みがあった。しかも今住んでるとこから自転車で5分のところに農地がある。応募したら見事当選。しかし、いくら田舎者といっても畑は初めて。本を見ながらみようみまねでチャレンジ。まずは酸性になっている土をかえるため掘り起こし石灰をまき、化学肥料、腐葉土を加え待つこと2週間。そして「じゃがいも、ほうれん草、ナス、トマト、ピーマン、人参、里芋、、、」にチャレンジ。最初は水やり、間引き、、、夏は草むしり、、、に大変だったけど、素人でもなんとかなるもので結構収穫できた。完全無農薬。なす、ピーマンは食べるのがおいつかないほど!
そしてある時自然にでてきた芽になんだろうとほっておいたら、、、なんと実がなった!、、、ゴーヤ。土いじりは楽しい。今年も応募したけど、どうなることやら。

   総務(経理)への異動。いよいよ約4年入院医事で働いた後ローテーションの話がきた。わたしは簿記の資格があるわけではないので、最初自信がなくてことわった。でも、やってみて思った。「習うより慣れろ!」。簿記の勉強を先にやってもわかんなかったと思う。逆にとりあえず経理を始めてから、簿記の本をみるとわかる。まだまだ簿記(経理)の根本はわかってないけど、なかなか奥深くやりがいのある仕事だなって思う。

  My 農園にいく途中の雨上がりのある日、、、道路のど真ん中で動く物体を発見! 黒い小さな塊がたしかに動いている、、。あわてて自転車を止めると鳥のヒナらしい。ふとみると野良猫が狙っている、、、あわてて拾いあげた。舗装道路の脇に木が一本立っていてどうやらそこの巣から落ちたらしいが高くて巣も見えないし、親も見当たらない、、、仕方なくつれて帰る。はて、鳥なんかニワトリ以外飼ったことがない、、困った! 鳥小屋と餌を調達。インターネットで検索すると「拾ったスズメの育て方!」なんてHPをみつけた。泥まみれの体をぬるま湯で洗ってみる。するとその黒いヒナはスズメであることが判明。まだ飛べないんだけど軽く飛ばすとはばたきはする。ピーピー泣いている。スポイトで水を口もとにたらすとのみこむ。えさを目の前にだすとパクついた。まさに親心、めっちゃかわいい! もうちょっとで飛べそうだしなんとかなるかも! と思ったけれど、、、2日後徐々に元気がなくなってわたしの手のひらの上でもがきだした。なんにもしてやれない、、、拾った直後はあんなにピーピー泣いてたのに、、。
永遠に目をとじてしまいそうなヒナをゆすって現世に呼び戻す、、何度かは目をあけた、、でも最後に小さく「ぴっ!」と叫んで私の手の上で息たえた、、、。あ〜、無力だなって思ったなー、、、。